韓国語の勉強で、パッチムと並んで大きな壁となるのが「発音の区別」です。特に「カ」と聞こえる音に「ㄱ」「ㅋ」「ㄲ」の3種類があったり、「チャ」に「ㅈ」「ㅊ」「ㅉ」があったり…。
これらは「平音(へいおん)」「激音(げきおん)」「濃音(のうおん)」と呼ばれ、韓国語ネイティブは息の使い方で明確に使い分けています。
この区別ができるようになると、リスニング力が格段に上がり、スピーキングも一気に通じやすくなります。息の使い方を意識しながら、それぞれの発音のコツを掴みましょう!
1. 平音(ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅅ, ㅈ)
まずは基本となる平音です。これは息をリラックスさせて、普通に発音する音です。日本語の「カ」「タ」「パ」「サ」「チャ」に一番近いですが、日本語ほど息は強くありません。
単語の頭に来るか、途中に来るかで音が少し変わる(濁る)こともありますが、まずは力を抜いて発音するのがポイントです。
2. 激音(ㅋ, ㅌ, ㅍ, ㅊ) - 息を激しく出す!
激音は、その名の通り「息を激しく(強く)吐き出しながら」発音する音です。日本語の「カ」「タ」「パ」「チャ」よりも、ずっと強い息を前に飛ばすイメージです。
【激音のコツ:ティッシュペーパーで練習!】
口の前にティッシュペーパーを1枚垂らしてみてください。
- ㅋ (キウク):「カ!」ではなく「カッ!」と息を破裂させる。「크다 (クダ / 大きい)」
- ㅌ (ティウッ):「タ!」ではなく「タッ!」。「토마토 (トマト) 」
- ㅍ (ピウプ):「パ!」ではなく「パッ!」。「커피 (コピ / Coffee)」
- ㅊ (チウッ):「チャ!」ではなく「チャッ!」。「차 (チャ / 車、お茶)」
ティッシュが「フワッ」と大きく揺れれば、激音が正しく発音できている証拠です!
3. 濃音(ㄲ, ㄸ, ㅃ, ㅆ, ㅉ) - 息を出さない!
最も難しいのが濃音です。これは激音とは正反対に、「息を全く出さず、喉を詰めて」発音する音です。日本語の「ッ」のような「つまる音」がポイントです。
【濃音のコツ:日本語の促音「ッ」を意識!】
「あった」「いって」「はっぱ」と言うときの、詰まる「ッ」の感覚です。喉を一瞬キュッと締め、息を止めてから音を破裂させます。
- ㄲ (サンギヨク):「ッカ」。「가짜 (カッチャ / 偽物)」
- ㄸ (サンディグッ):「ッタ」。「또 (ット / また)」
- ㅃ (サンビウプ):「ッパ」。「빵 (ッパン / パン)」
- ㅆ (サンシ옷):「ッサ」。「싸다 (ッサダ / 安い)」
- ㅉ (サンジウッ):「ッチャ」。「진짜 (チンッチャ / 本当に)」
激音の練習で使ったティッシュペーパーが、濃音を発音した時には「全く揺れない」のが正解です。
まとめの比較
| 種類 | 平音 | 激音 | 濃音 |
|---|---|---|---|
| カ行 | ㄱ | ㅋ | ㄲ |
| タ行 | ㄷ | ㅌ | ㄸ |
| パ行 | ㅂ | ㅍ | ㅃ |
| チャ行 | ㅈ | ㅊ | ㅉ |
| 息 | 普通 | 強く出す | 全く出さない (喉を締める) |
発音は、独学でマスターするのが最も難しい分野です。
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